部分的なシミには光治療『IPL』
シミにはレーザー・・ですが、今では光治療(IPL)という選択肢も。どちらも光を当てるように見えますが、レーザー治療と光治療、どう違うのでしょう?まずはその違いから教えていただこうと、お話を伺ってきました。
Q.1 シミは広範囲と部分的、肝斑などがあると思いますが、その違いは? 原因は?
A.ご存知かと思いますが、加齢や紫外線などが原因でシミはできます。
部分的なシミはメラニンが蓄積し、ポツポツと出てきたものを指します。
一方、広範囲なシミ、いわゆる肝斑は、左右対称に出る、あるいは額全体などに出てきて、女性ホルモンに左右されるといわれています。
また、シミや肝斑などがミックスして存在している場合もあります。
このようにシミといってもいろいろなタイプがあるので、診断を受け治療法を医師と一緒に考えるのがいいでしょう。
Q.シミの治療にはどのようなものがありますか?
A.大きく分けると『レーザー治療』と『光治療(IPL)』のふたつがあります。
『レーザー治療』はパワーが強く、真皮にまで落ちたメラニンに対応できます。シミ治療では少ない回数で効果を出すことができますが、場合によってはシミ部分以外の正常組織にもダメージを与え、炎症性の色素沈着を起こしてしまうリスクがありますので注意が必要です。
また、レーザーは熱い鉄の棒を当てるような、バチン! と刺すようなイメージ。痛みもそれなりに強いですね。
一方『光治療(IPL)』は『レーザー治療』ほどのパワーはないため、治療回数は増えますが、色素沈着のリスクは低くなります。また、表皮の浅い層にあるメラニンに対応するため、肝斑にも使えます。痛みもそれほど強くありません。照射した後にできるかさぶたも薄いものですので、術後にコンシーラーで隠すこともできますし、メイクもできます。
ですから、まず『光治療(IPL)』で顔全体をケアして、それでも取れないシミは『レーザー治療』をする、という流れをおすすめしています。
Q.2 貴院でされている『部分的な光治療・IPL治療<アキュチップ>』で、シミやくすみを改善するという治療法がありますが、 その特徴と効果は?
A.当院で使用しているものは『光治療(IPL)』のアキュチップというもので、そばかすや点在しているシミに効果を発揮します。『光治療(IPL)』のマシンの中でも、部分的なシミをピンポイントでターゲットにできるよう、照射の範囲が約6mm程度と小さく、光の波長を鋭く調整してあるものです。ほかの組織に影響を与えることなく、狙ったメラニン色素を破壊することができます。
部分的な光治療・IPL治療<アキュチップ>
Q. どのようなシミの方にお勧めですか?
A.顔全体の光治療よりも部分的なシミを狙って反応させることができるので、気になるシミやそばかすなどを取るのに適しています。「ここにあるこのシミを取りたい」という、はっきりした部分的なシミにお勧めですね。
Q. 逆に向かないシミはありますか?
A.真皮などの深い部分にまで浸透しているシミには、効果は弱いでしょう。深いシミにはやはり『レーザー治療』のほうが効果を発揮します。
Q. 治療期間の目安と料金を教えてください
A.3~4週間くらいあけて3~5回くらいを目安に受けていただくといいでしょう。また、3ヶ月に1回はメンテナンスしていただくと、肌のコンディションがキープされます。
『アキュチップ』は1回¥20,000~ですが、シミがたくさんある方は他の治療法との組み合わせや、顔全体の光治療との組み合わせなどもご提案します。(詳細はセラクリニックHP参照)。
Q. 治療時間はどのくらいかかりますか?
A.照射自体は数分です。治療全体を通してカウンセリングも含め、1時間程度でしょう。
Q. この治療を受けるにあたり注意点はありますか?
A.ダウンタイムはありませんので、術後でもすぐにメイクができるのはいいですね。
注意点としては治療後だけでなく、日焼け止めなどでのUVケアは必ず行ってください。治療してせっかく薄くなったシミも紫外線の影響を強く受ければ元に戻ってしまいますから。日頃からのUVケアは絶対です。
『光治療』症例
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取材・文:中尾 慧里 / Eri Nakao
ビューティライター / チャイルドボディセラピスト
スキンケア、メイクなどの美容や健康に関する取材、執筆を中心に活動。雑誌、ウェブ、美容メーカーのホームページやリリースなど多岐に