暑くなってくると、ワキの汗じみが気になりませんか？ 制汗剤を使っていても汗の量がハンパないという人や、毎日制汗剤を使うのに抵抗がある人などは思いきって「ワキ ボトックス」を受けてみるのも手。 とはいえ、ボトックスをワキに打つのはコワい。 そう思っている人必読の治療法について教えていただきました。

Q1. 「ワキボトックス」がスタンダードになっていると聞きます。改めて具体的にどのような治療で、どのように作用してその効果が得られるのか、教えてください。

最近は「ワキ ボトックス」を受ける方が増えているようですが、一時的に汗を止めたいという方にはお勧めです。
どういう治療かというと、しわ治療などに使うボトックスと同じ効果です。筋肉を動かすために放出される、アセチルコリンという神経伝達物質の放出を抑えるボトックスですが、汗の分泌を支配しているのも同じアセチルコリン。そこで、ワキにボトックス注射を20ヶ所ほど打つことで、エクリン腺という汗腺の働きを抑えて汗が出ないようにします。

Q2. 治療に使用するボトックス製剤には、日本において承認されている製剤とそうでないものがあると聞きますが、承認されている製剤の安全性や信頼性について教えてください。

日本では国内で唯一、厚生労働省が認可した、アラガン社の「ボトックスビスタ」があります。日本の厚生労働省のような役割を持つアメリカのFDAの認可もあります。臨床データが豊富にあり、そこで精査されて認可されているので、安全性や信頼性は高いと思います。
同時に当院では、他国で独自に認証されたボトックスも用意してあります。人体に悪影響のあるものは置いていませんが、価格差があるので、どちらを選ぶかは患者さんにお任せしています。

Q3.「ワキボトックス」治療は、どのような方にお勧めですか？

１年中ではないけれどこの季節になると汗をかいて、ワキに汗じみができてしまう方。何度も制汗剤を使う方。過剰に汗をかいてしまう多汗症の方など、一時的にでも汗を抑えたい方には有効です。

Q4.「ワキボトックス」治療で、こういった症状が出ている、もしくはこのような体質の人には向かない、などありますか？

基本的に受けられないのは、妊娠中の方、妊娠の予定がある方です。それ以外では特にありませんが、心配な方はカウンセリング時にご相談ください。
また、ワキガにはそれほど有効ではありません。ニオイはアポクリン腺という汗腺が関係します。「ワキボトックス」はエクリン腺に働きかけるため、汗の量を抑えることでニオイも若干おさまりますが、ニオイがなくなるというわけではないので、ワキガの方にはほかの治療法をお勧めします。

Q5.「ワキボトックス」治療の、ダウンタイム、注意点（治療後のケア）などはありますか？

ボトックス注射になるので、ポツポツとした針穴の跡が残ります。また、場合によっては、内出血することもあります。
受けた当日は、サウナや湯船につかる、飲酒、激しい運動など血流がよくなることは避けてください。シャワーはOKですが、ごしごしとこすらないように。

Q6.「ワキボトックス」治療の料金と目安の治療時間、効果効能持続期間を教えてください

治療の料金は、症状によっても変わりますが、両ワキで13,834円～。
治療時間の目安は、注射のみなので５分もあれば終わります。ただ、痛みを軽減したい場合は、麻酔の時間も加味してください。麻酔は、塗る表面麻酔だと20分ほど必要です。ガスによる麻酔は施術しながら行うので、カウンセリングも含め30分程度になると思います。
効果効能持続期間は、３ヶ月～半年ほどです。打ってから１～２週間してから効果が出るので、気になる季節になる前に早めに施術するほうがいいでしょう。ひと夏だけなら、4,5月あたりに注射すれば秋までは持続します。

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