顔全体&部分的シミに対応する『ピコフェイシャル』

シミにはレーザー。もうおなじみですよね。でも、肝斑はシミとは違うので、肝斑だとレーザーでは治せません、って言われていたような・・。最近ではレーザーで肝斑の治療もできるみたい。詳しくお話を伺ってみましょう!

教えていただく医師
教えていただく先生:クロスクリニック 石川浩一院長

URL:http://www.cross-clinic.com/

Q.1 シミは広範囲と部分的、肝斑などがあると思いますが、その違いは? 原因は?

A.いわゆるシミは、メラニンが沈着した日光性色素斑と呼ばれる状態で、円形で境界がはっきりとし、比較的均一な色調です。大きなものは10㎝以上、小さなものは1㎜程度、顔中に多発することも稀ではありません。原因は加齢や紫外線などと考えられています。
それに対して肝斑は、紫外線、加齢、炎症刺激、ホルモン刺激など様々な原因でメラノサイト(メラニンを産生する細胞)に問題が起きている状態。
肝斑も、頬骨の上など小さな範囲にできることも、頬全体など比較的広い範囲にできることもあります。
妊娠時の女性ホルモン変化が原因の妊娠肝斑は一時的なものですが、30代以降固定化、悪化してくる肝斑は治療が必要です。

Q.自分ではシミと肝斑の区別はできますか?

A.自己診断は危険です。はっきりとした日光性色素斑は見分けやすいのですが、肝斑は、後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)などと区別が難しい状態のこともあります。シミ(日光性色素斑)や肝斑が混合している場合(肝斑の中にシミがある)も多く、専門医の診断が必須です。

Q. シミと肝斑では治療が違うと聞いたのですが・・・?

A.日光性色素斑やソバカスなどのメラニン沈着状態のしみは、レーザーでメラニンを破壊・排出すればよいのですが、このようなシミ治療のレーザーは出力が高く、肝斑にはかえって刺激となり肝斑を悪化させる恐れもあります。肝斑は刺激を少なく、メラニンの産生を抑制、排出を促進する低出力のレーザー照射「レーザートーニング」が必要です。

当院では、『ピコウェイ』という最新のスーパー・トーニングマシンを使うことで、シミも肝斑の治療も可能にしています。
『ピコフェイシャル』では、この『ピコウェイ』のマシンで①ピコレーザートーニング
②ピコスポッツ照射 ③ピコフラクショナルの3タイプの照射方法により、お顔全体のシミにも肝斑にも対応するのです。

Q.2 『ピコウェイ』とはどんなマシンですか?

A.これまでのしみ治療レーザー(ナノ秒)と比べて、最小のパルス幅(ピコ秒)を持つレーザーです。例えば、従来の『Qスイッチレーザー』はナノ秒レベル。それよりパルス幅が短いのがピコ秒で、Qスイッチが5~50ナノに対して、ピコウェイは350~450ピコ。パルス幅は短いほど、より正確に精密にメラニンだけを破壊することができるのがこの『ピコウェイ』マシンです。

ピコウェイ

Q. 照射方法が3タイプというのは?

A.3つの照射方法は、ピコウェイの波長と照射方式を変換することで可能になります。
① ピコレーザートーニングは、低出力のレーザー照射で肌全体のメラニン生成力を抑えてゆっくりと美白していきます。肝斑の治療にも対応できます。
② ピコスポッツ照射は、日光性色素斑やソバカスなどの気になるスポット的なシミに対応。光治療では難しいとされる薄いシミにも効果が期待できます。
③ ピコフラクショナルはフラクショナルレーザー方式で、皮膚の深い部分に作用することで皮膚のアンチエイジング効果があります。シミの原因の肌老化の状態を根本から改善する効果が期待できます。また、しわやたるみ、毛穴改善にも有効です。
このようにシミのタイプ別に照射方法は違ってきますが、どれか一種類のシミという患者さんはあまりおりません。ですので、ほとんどの場合、①②③のすべてを1回の治療で行うことになります。

Q. 痛みやダウンタイムはありますか?

A.どの施術でも痛みは人それぞれ感じかたが違います。
不安な場合は表面麻酔も可能です。またダウンタイムも照射次第。スポット照射の場合は1週間ほどかさぶたになりますが、自然に取れます。大きなシミの場合は絆創膏が必要になることもあります。

Q. 1回で効果は期待できますか?

A.診察をさせていただいた上で、その患者様に適したシミの治療法を見極めるようにしています。先にお話したように、多くの患者様は混在したタイプのシミの治療となりますので、基本的には①②③をすべて行うことになるでしょう。これらを1回とカウントします。1回でもかなり効果がありますが、1クール5回の治療を目安としてください。治療をしても、うっすらと同じ形でシミが再発することもありますから、再発予防のためにも継続してトリートメントをしたほうが効果は長持ちすると思います。

Q. 治療時間はどのくらいかかりますか? 料金は?

A.照射自体は20~30分程度です。カウンセリングや照射後の成長因子マスク冷却などを含めると1時間~1時間半ほどかかりますね。
顔全体1回で¥64,000、3回セットで¥180,000です。(詳細はクロスクリニックHP参照)。

『ピコレーザー』症例

(本サイトの金額は全て税抜き価格です)

取材・文:中尾 慧里 / Eri Nakao

ビューティライター / チャイルドボディセラピスト
スキンケア、メイクなどの美容や健康に関する取材、執筆を中心に活動。雑誌、ウェブ、美容メーカーのホームページやリリースなど多岐に

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